ステファニー・バルバの人生を数行で紹介するのは不可能です。なぜならば、彼女の人生は極めて濃密で変化に富んでいるからです。彼女は絵を描くという天賦の才能を授かりました。彼女が見るもの全てにはリズムがあり、そのリズムは目から手へと伝わります。そして最後にはデッサン、水彩画、木炭画となって残るのです。
水彩画家ステファニー・バルバは、次々と現れる場面を端から捕えていました。次第に消えゆく風景は、様々な表情を見せながら他の景色に変わっていきます。この儚さが、刻々と変化する身体の動きを観察することにつながりました。 ある偶然の出会いによって、ステファニー・バルバはオペラ座で行われる一流の劇団のリハーサルと舞台に立ち会う機会を得ます。そして1983年、かの有名なモーリス・ベジャールに出会い、そしてそれはまさに天の導きだったのです。
ベジャールはこのとき、明確な指示を彼女に伝えました。「ステファニー・バルバがデッサンしてもいいか尋ねています」「もちろん。私の目に入らなければ」
2013年、ジャケ・ドローとベジャール・バレエ・ローザンヌは強い絆で結ばれました。高級機械式腕時計のメゾンとバレエ団は運命を共有し、活動の支援を行い、メゾンとバレエ団が共に掲げる価値観である、精密さ、卓越した技術、自身の作品の斬新なビジョンを伝えていきます。
関係を強めていくにつれ、2つの星をロゴに持つジャケ・ドローは、ベジャール・バレエ・ローザンヌと同団の芸術監督を務めるジル・ロマンの考えに近づいていきました。そして、紙の上でダンサーたちに命を吹き込む画家として、ステファニー・バルバの名前が出たのです。彼女はバレエの構成やダンスの優雅さにオマージュを捧げていますが、何よりも讃えているのは身体の動きなのです。
ジャケ・ドローは彼女との出会いの場を設けました。そして、とりわけモーリス・ベジャール振付のダンスに熱中する女性芸術家の作品を見出したのです。独創的なスケッチ。確かなテクニック。高級機械式時計ブランド、ジャケ・ドローはステファニー・バルバの作品によってダンスにオマージュを捧げることを決め、新たなコラボレーションに取り掛かります。
即座にアトリエ・オブ・アート(Les Ateliers d'Art)の職人たちは、「Le Sacre du Printemps(春の祭典)」の20のデッサンからなる作品集に関心を寄せました。2 ブランドの職人たちはその中から2つのデッサンを選ぶことになります。
「Le vautour(ハゲタカ)」は、ダンサーの華麗に広がる身体と、ベジャールの振付の最たる特徴を示す動きを表現しています。「この作品は時の起源へと遡ります。ストラヴィンスキーの音楽は一種の鉄槌の音のようになり、原始的で、脅すような、不気味な、重々しい響きとなります。」
そして「Le chef(指導者)」。血の色をしたデッサンはバレエの中で2人の男が種族を支配する者の座を奪い合う場面です。「発情期の牡鹿の争いに少し似ています。ここでは音楽が飛翔、衝突、落下を繰り返しながら、勝利の響きに達し、戦いを制した男が選ばれし者となるのです。」
ステファニー・バルバのデッサンを存分に表現するために、ジャケ・ドローはプティ・ウール ミニットの文字盤を選びました。メゾン独特のデザインと、そこに現れるスペースが、スケッチに命を吹き込みます。
ケースとラグにダイヤモンドを施した直径39 mm ホワイトゴールドケース モデルには、ブルー アリゲーター ストラップをあしらいました。ダイヤモンドの輝きを一層際立たせるタイムピースは、まさに洗練を極めた1本になるでしょう。
直径43 mm レッドゴールド ケースモデルには、ブラウン アリゲーターストラップとエナメル文字盤上に赤色のスケッチ「Le Chef」をあしらいました。このタイムピースは指導者の魂を持つ方を魅了することでしょう。
デッサンが手作業によって高温焼成エナメルダイアルに上に描かれ、ローターに彫刻され、タイムピースは真の芸術品となるのです。各モデルとも世界限定28本で生産されます。
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1. Le dessin qui danse(踊るデッサン)」ステファニー・バルバ、2013年
2. 「ベジャール・バレエにより解釈された『 Le Sacre du Printemps(春の祭典)』」ポートフォリオ広告、ステファニー・バルバ、1989年
3. ステファニー・バルバ、メゾン Jaquet Droz との会見で – 2014年8月 – ラ・ショー・ド・フォン – スイス
4. ステファニー・バルバ、メゾン Jaquet Droz との会見で – 2014年8月 – ラ・ショー・ド・フォン – スイス
今も熱気が漂うステージ、ドラムセット、ギター、ハーモニカ:《It’s only rock’n’roll『イッツ・オンリー・ロックン・ロール』》! ジャケ・ドローは今日、ローリング・ストーンズの世界観に動きを交えて再現した初の23種類のユニークピースを披露します。プラチナアルバムのレプリカの上に配置されたレコード針(パワーリザーブ)の横では、彼らのアイコニックな楽器を超微細の彫金と細密画で復元しています。外側のディスクは、ユニークピースを手にしたコレクター自らが選ぶアルバムで装飾が施され、最大8回連続で30秒間回転します。9時位置に配された不変の舌は左右と上下にリズミカルに動きます。《 And I like it 》!
ジャケ・ドローとジョン・ハウは3年の歳月を費やし、感情、驚き、ファンタジーに特化した芸術的な時計を開発しました。ゴールドと希少な天然石で覆われたドラゴンは記録的な9つの異なる動きを備えています。43mmのケースに収納されたこのモデルはすべて手作業で製作され、お客様がほぼ無限にパーソナライズを施すことができます。ジャケ・ドローのアトリエ内のスタジオによって、フィジタル エクスペリエンスの体験が可能になり、ご自身のタイムピースの誕生にリアルタイムで立ち会うことができるようになります。シリーズとしての発表はされず、全てが世界限定1本の受注生産となります。
ジャケ・ドローとデザイナーのシャーリー・チャンは、中国のオークションハウス「上海嘉禾(Shanghai Jia He)」にて行われた最初のウインターオークションで、共同開発によるミニッツリピーターを搭載したタイムピースとそのNFTを披露しました。ジャケ・ドローおよび「上海嘉禾(Shanghai Jia He)」における初の試みです。