金のアラベスク | Jaquet Droz
19 5 月 2017

金のアラベスク

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Jaquet Droz, Paillonnee, Gold Arabesques, Workshop, Paillon on fine brush with gold leaf

「時」の魔法を完全に包み込もうとする際、職人の手作業による技術が至高な輝きを帯びることがあります。たとえば、パイヨン装飾技法に関しては巨匠の域に達した、ジャケ・ドローのアトリエ・オブ・アートの職人が手作業により施す装飾技術です。ルネッサンスの金銀細工の伝統を受け継ぎ、18世紀に最盛期を迎えたこの装飾技法は、極度に細密な手作業によって、歴史の美しさを現在の可能性へと結びつけています。文字盤の“高温焼成”エナメルの上に一つずつ手作業で置かれていく繊細な金細工は、幾何学的で万華鏡のような美しさを持ち、さらに半透明のエナメル層によって文字盤に定着されています。高温のかまどで火と色を自在に操り、不動のものとなるクリエイティビティをマスターすること。傑作を生み出すパイヨン装飾においては、僅かな不完全さも許容されません。

Jaquet Droz, Paillonnee, Gold Arabesques, Grande Seconde Tourbillon J013033243, Pocket Watch J080033047, Petite Heure Minute J005003243

今年、この比類ない技法が6つの象徴的なモデルに施され、伝統的な金箔から切り取られた緻密なモチーフや、ブランドの創業者ピエール-ジャケ・ドローが愛した鳥などの現代的なモチーフが盛り込まれます。ジャケ・ドローに協力した芸術家たちが特に愛着を寄せるモデル、プティ・ウール ミニットには、濃厚な青と赤のエナメルが施され、直径35、39、43 mmのバージョンが用意されます。グラン・セコンドは、青い“高温焼成”エナメルの文字盤のバージョンで提案されます。この文字盤に、直径43 mmのゴールド製ケースとパイヨンの豊かな輝きが呼応します。秒を表示するインダイアルに、地球の重力を巧みに打ち消す比類ない複雑機構、トゥールビヨンが搭載されたモデルと、懐中時計は、19世紀のエレガンスのレベルの洗練された目くばせとして、このコレクションの魔法のような魅力を強めています。

Jaquet Droz, Paillonnee, Gold Arabesques, Grande Seconde J003033424, Grande Seconde J003033431, Petite Heure Minute J005033258

希少であると同時に象徴的でもあるこれらの新しいモデルは、18世紀以来ジャケ・ドローがマスターしてきた色を上品に組み合わせています。文字盤のかつてなく純粋な青と深みのある赤、針の輝く紺碧、そしてこれに応える、手縫いのアリゲーターストラップの洗練されたきらめき。これらの時計は、懐中時計を除いて、すべてシリコン製脱進機(ヒゲゼンマイとアンクルの先端)を採用したムーブメントを搭載し、各8本限定で、一つ一つシリアル番号が刻まれています。いずれも、ジャケ・ドローならではの「すべての瞬間を魅了する純粋な洗練性」という趣向が追求されています。

“Some watches tell time, some tell a story”